正しいことを正しく行うことは企業の基本です。実際これは人事部門の担うべき役割でもあります。なぜなら、正しい企業文化を組織内に醸成するのが人事部門の重要な役割だからです。
このためにすべき基本的なことが3つあります。
(1) 企業の価値観のすり合わせ
(2) 価値観の浸透のしくみ作り
(3) 浸透度合いのチェックと強化
(1) 「企業の価値観のすり合わせ」ですが、最近は欧米企業だけでなく、日本企業の多くも企業の価値観を明文化しているところが多くなっています。コンプライアンスや法の順守だけでなく、社員全員が「正しいことを正しく行う」ために、「誠実さ=Integrity」を重要な価値都市されている欧米企業は多くあります。正しいことを行う、正しく行う、約束を守る、などの行動がこの価値観に紐づけされています。こういった組織にとって重要な価値観と価値観の意味すること、重要な行動をメンバー全員ですり合わせることは、重要な人事部門の推進する活動の一つです。
(2) 「浸透度合いのチェック」ですが、すり合わせた重要とされる組織の価値観が実際に社員全員の行動となって具現化されているかを調査し、その浸透度合いを見ます。どの価値観、どの行動ができていないのか、その原因は何かをしっかり組織内で共有し、議論する場を設けます。これを社員意識調査で行う企業も多くあります。これらの調査と議論の結果をもとに、行動強化策をメンバーを巻き込んで作成をしますが、人事部門はこのファシリテーションを行います。
(3) 「価値観の浸透のしくみ作り」とは、上記で定めた組織に重要な、あるべき価値観と行動を職場で浸透させるための計画を実行することです。日常の現場で価値観が体現されているかの確認ステップを取り込んでいったり、業務プロセスで法の順守を行うステップを取り込んでいったりします。人事部門は、そういった活動のしくみをつくり各部門とすり合わせをしていきます。また、価値観や行動の浸透度合いやその出来を年間プロセスの一環として見ていくことも重要な価値観浸透のしくみです。
以上の3つの活動により、コンプライアンス、または正しいことを正しく行う文化ができていきます。当然、正しいことを正しく行うリーダーがいなくては元も子もありませんが・・・これも重要な人事の役割ですね。
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