コロナ禍が始まって、全世界で経営戦略の見直し、ビジネスモデルの強化・変革が加速され、多くの企業で、AI、RPA、IoTなど、何らかのデジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進しています。これにより、リモートワークや在宅勤務を取り入れたハイブリッドな働く形態が一般的な制度になってきています。
コロナ禍で経済のVUCA(変わりやすく、不確実で、複雑で、あいまいな)度合いはさらに増し、社会全体の不安感を高めました。そして、リモートワークやハイブリッド・ワークスタイルが広まる中起きた課題は、これまで普通に合った人間的なふれあいやコミュニケーションの不足/欠如によるミスコミュニケーションやエンゲージメントの低下、チームワークの低下、ストレスの増加、更には離職の増加(特に欧米において)などがあります。
以前にも触れましたが、マッキンゼー社の2020年の調査でも社員のエンゲージメントや生産性に影響を与える要因のトップは上司とのコミュニケーションや信頼関係でした。 今回のGCGの調査では、上司やリーダーに必要な能力をより具体的に示しました。VUCA環境で特にリーダーに必要な3つのスキルとは、以下の通りです。
①レジリエンス
②コンパッション
③エンゲージング・コミュニケーション
レジリエンス:レジリエンスとは回復力と訳されることが多いのですが、実際は、「逆境の中でも不屈で、効果的に行動し、変わらず着実に成果を出せるマインドや能力」という意味合いで使われることが多いのです。
変化や危機を察知し、翻弄されずに、状況に適応し、冷静に判断して、適切な行動をとり、粘り強く成果を達成していくレジリエントなリーダーは、危機におけるロールモデルとなり、且つ、チームに安心感と希望を与え、より適切に事態に対応していけるようになるのです。慌てふためくリーダーでは、チームも翻弄され、崩壊していきます。
レジリエントなチームはそうでないチームと比べ、モチベーションは51%、エンゲージメントも40%も高いのです。ですから彼らの生産性は高いのです。
コンパッション:コンパッションとは思いやりと訳されますが、意味としては、思いやりと思いやりある行動です。多くの調査が示していますが、残念ながら上司が思うほどメンバーは上司から理解されていると感じていないのです。
コロナ禍でテレワークを行っているメンバーのことを思いやり、声掛けをし、彼らの不安やストレス、また、疎外感を理解し、必要なサポートを行うことは、マズローの欲求の3番目、所属/愛の欲求を満たすために不可欠です。
エンゲージング・コミュニケーション:これはこれまでに何回か紹介しているスキルですが、基本は、相手を100%理解する質問力と傾聴力、そして、自らの考えと思いを明確に伝えるメッセージ発信力です。
ストレスの高い、メールやオンラインコミュニケーションの多いニューノーマルでは、より効果的、且つ、人間味のあるコミュニケーション・スキルが重要となります。
すべての変革はリーダーから!私たちはこれまで多くの企業で組織変革の達成を支援してきましたが、リーダー/マネージャーの変革で間違いなく社員と組織のパフォーマンスの変革を達成を体験できます。
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変革ファシリテーター 松井義治
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