今日ご紹介するのは、調査会社ギャラップ社の調査結果の示唆する、
社員のエンゲージメントを高めるためのリーダーの行動です。この情報を皆様
の組織のパフォーマンスの強化の一助としていただけますと幸甚です。
■ギャラップ社が2000年からグローバルで行っている就労者に対するエンゲ
ージメント(会社や仕事に対する愛着心とコミットメントの度合い)に関する調査
が示していることは、社員のエンゲージメントの高さは組織の生産性に比例す
るということです。
■2015年度の同調査によれば、上記にも触れましたが、高いエンゲージメント
を持っている社員は米国で33%、日本ではわずか6%しかいないようです。
■ギャラップ社の業績管理に関する調査で判明しているのは、パフォーマンス
マネジメント(業績管理)の在り方で社員のモチベーションやエンゲージメントが
大きく変わるということです。
■同社の調査によれば、現在の業績面談やパフォーマンス管理のしくみで
モチベーションが高まっている社員は米国でも2割しかいないようです。
■同社の調査が示唆するモチベーションを高めるためにパフォーマンス管理
で上司が行うことは、(1)目標設定にメンバーを積極的に参画させる、(2)同
時に目標達成のために能力開発計画を作成、(3)本音で対話、(4)定期的に
フィードバックと対話を行う、ということです。
■メンバーのやる気とコミットメントを高めるためには、メンバー本人が目標設
定に積極的に参画しなくてはなりません。上司のトップダウンでは本人は当事
者意識は高まりません。
■自らの成長実感はモチベーションの原動力のひとつです。業務目標を立て
たなら、次は目標達成のために能力開発計画を自ら考え作成することが重要
です。もちろん上司もサポートします。
■メンバーが本当に納得するためには、メンバー・上司共々本音で対話する
必要があります。この本音の対話が双方の信頼関係をより強固なものにする
のです。
■年に1~2回の面談では、メンバーの成長支援としては足りません。定期的
に、例えば、月に最低一回は定期的なフィードバックと対話を行いたいもので
す。あとは必要に応じて、適時に行うことでしょう。
- ■メンバーのエンゲージメントを高めるには、メンバーが主体的に考え行動する
- ことです。前職の前半10数年のマーケティング部門時代、パフォーマンスマネジ
- メントに関して、人事部門からの指示やメッセージを聞いたことがありませんでした。
- 基本、上長がコーチングやフィードバックを毎週のように行っていました。
- ■また、2社目では業績管理という言葉は使わず、Work & Development Plan
- (W&DP=業務及び育成開発計画)と呼んでいました。W&DPは基本的に、本人
- が振り返り、今後の展望を考えた後、自らW&DPのフォームを記入し上司に提出。
- それを基に上司と対話し、同意に基づき、本人が最終化するという、メンバー主体型の
- パフォーマンス強化のしくみがありまし た。
メンバーが自ら考え、決定し、自ら行動し、達成する。そのような環境を作るのが、
良いマネージャーです。
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